手術のご案内

日帰り手術について

当院では全例日帰りでの手術になります。入院施設はありません。当院の日帰り手術の対象は白内障手術、網膜硝子体手術、緑内障手術、眼瞼手術があります。日帰り手術のメリットとしては面倒な入院が必要なく、その分の医療費が安くなります。ただし、認知症や重度の心疾患等で全身状態の不良の方、重症の増殖性変化を有し長時間の手術が予想される方、全身麻酔が必要となる方は日帰り手術の適応とはならないため、入院可能な施設にご紹介させていただく場合があります。

 

手術はすべて日本眼科学会認定専門医の院長がおこないます。院長はこれまで白内障手術は7500件以上、網膜硝子体手術は1800件以上を執刀してきました。当院の手術室は大学病院や市民病院と同等の最高レベルの清潔度で設計されたクリーンルームで、最新の手術機器を揃えておこないます。

 

誰もが出来れば手術は避けたいものですが、手術でしか治らない疾患があるのもまた現実です。豊富な手術経験の基、患者さん1人1人に対して、安心・安全な手術に努めてまいります。また、なるべくリラックスして手術を受けて頂けるように、ご希望の患者さんには手術中にBGMを流します。

白内障手術

白内障とは主に加齢によって水晶体が濁るため光が十分に網膜に達することができなくなり、視力が低下する疾患です。手術は点眼麻酔でおこない、約10分ほどです。痛みはほとんどなく、術後に軽い違和感がある程度です。多くの方が視力改善しますが、一部、網膜疾患や視神経疾患のある方はあまり変化しない方もいます。

切開を入れて、超音波で白内障を粉砕・吸引除去し、眼内レンズを挿入して手術は終了します。


硝子体手術

硝子体手術とは黄斑上膜、黄斑円孔、裂孔原性網膜剥離、増殖糖尿病網膜症、硝子体出血、黄斑下出血等などの硝子体疾患にたいしておこなう手術です。当院では25Gを用いた最新の手術システムで手術をおこないます。眼球の奥に麻酔をしますので、麻酔の注射の際に多少押されるような痛みがあります。術中は個人差はありますがほとんど痛みはありません。痛みに敏感の方は術中に麻酔を追加することができます。

多くの症例で手術時間は30分~1時間程度です。ただし、重症の増殖糖尿病網膜症や増殖性硝子体網膜症では2時間以上かかる場合もあります。白内障手術と異なり術後の視力回復は疾患により大きく異なります。手術前には十分にご説明させて頂きますが、ご不明の点はご遠慮無くご質問下さい。

手術は白目に0.4~0.5㎜の穴を3か所程あけ、そこから眼内に器具を挿入します。眼内に潅流液を流しながらライトガイドで照らし、カッターで濁った硝子体などを処理していきます。網膜剥離の方や重症の増殖糖尿病網膜症の方は手術終了時に眼内にガスやオイルを入れますので、術後のうつむきが必要になります。

その他

緑内障手術、加齢性眼瞼手術、眼内コンタクト手術、斜視手術もおこなっております。

手術の流れについて

①手術日の決定
火曜日の午後または木曜日の午前から手術の枠を予約し、手術日程・術前検査日を決定します
②術前検査日
眼内レンズの計算のために必要な眼軸長や角膜径の検査、異常な角膜乱視の有無を調べるための角膜トポグラフィ、角膜内皮細胞を調べるスペキュラーマイクロスコープなどの検査や、血液検査のために採血などをおこないます。また、持病をお持ちの患者様にはかかりつけ医宛に診療情報提供書を作成します。
③インフォーム・ドコンセント
手術について出来るだけ分かり易くご説明します。ご自身の生活スタイル等に合わせて眼内レンズのご希望をお伺いし、度数の決定(遠方または近方)、あるいは自費の遠近両用眼内レンズを使用するのか、ご自身で決定して頂きます。手術についてご理解・ご納得して頂きます。
④手術日
手術前日または手術当日に診察をおこない、眼の状態が手術を受けるに問題がないことを最終確認してから手術を受けて頂きます。
                                                                                                                                                                   ※なお、網膜剥離等の緊急手術については当日または翌日の手術で対応させて頂きます。

手術実績

直近5年分の手術実績です。2023年度は総計で1366件でした。白内障手術は780件、網膜硝子体手術は70件でした。そのうち網膜剥離の手術は7件おこない、網膜復位率は100%でした。黄斑円孔の手術は7件おこない、円孔閉鎖率は100%でした。手術件数の中にはレーザー手術は含んでおりません。